4日目/そして帰国

ホテルと会場内では、みんなが「ライブ、良かったよ!」とか「グレイト!」とか声をかけてすれ違っていく。日本ではこんなことは経験したことがないので、メンバーは戸惑う。出演ミュージシャンも、「とっても良かったよ」と声をかけてくる。Hugh Hopper, Richard Sinclair, Arti e Mestieri, Anekdoten, Deus ex Machina, その他ほとんど全ての出演者が寄ってきて称賛していく。来なかったのそうした場で姿を見かけなかったIQくらいか。野外のホテル会場や、合計2回のパーティーは、こうしたミュージシャン同士の交流の場としてとてもいい。

ホテルは関係者とファンが同宿するプログレホテル状態になっていて、ファンからのサイン責めにあったり、各地のフェスティバルへの出演依頼、他の有力バンドとのツアーへのお誘い、雑誌のインタビュー、CDやDVDのライセンス依頼などのビジネスがあちこちで進行している。各国から集まった関係者には、交流やビジネスの滅多にないチャンスなのだ。中でも初の海外公演となるKBBに対するアプローチはとても多かった。

ホテルのライブ会場でも急遽CD販売&サイン会をやることになる。サインをもらって一言KBBと話そうというファンが列をつくる。他のバンドよりもKBBには女性ファンが多いようだ。ヴァイオリンの調べにうっとりなのか。あまりの好反応に気をよくしたバンドは、次のツアーの検討を始める。現金な奴らだ。というわけで、ホテル会場のライブはほとんど見てません。

シアター会場の本日のハイライトはArti e Mestieri。凄まじい衝撃力に浮かれた気分が一瞬で吹っ飛ぶ。キリコ凄い。世界の壁は厚い。DMメールを出した後でAritを見て良かった。

夜中過ぎにホテルを発ってサンディエゴに向かうので、ファイナルパーティー(要するに打ち上げ)はパスする予定だった。でも、YOU MUST GOと主催者のアルフォンソに言われて顔を出す。フェスティバルのヒーローが欠席するわけにはいかない雰囲気なのだ。会場内で、「どのバンドのライブが今回のベストか」ということが話題になりKBBを挙げた人が多かった。次いで多かったのが、KBBとAritの同率一位であり、この2つが話題のほとんどを占めていた。KBBのことは曲はおろかどんなバンドかすら知らなかった人が多数いて初めて見るインパクトが強かったこと、さらにとても若く見られていて若手のホープだと思われいること、などが評価にゲタを穿かせているとは思う。とはいってもトップはトップだ。素直に喜ぼう。

ホテルに帰って、バタバタ準備してサンディエゴ行きの車に乗り、帰国の途につく。アメリカ再入国でのトラブルが心配されたが、何事もなく無事に帰国。KBBの次の予定は6/13の凱旋ライブ。

ちなみにここでもメンバーが日記を書いています。
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