3/9 土方巽生誕80年記念 小林嵯峨(舞踏)、石川雷太:Erehwon(音楽)@東京都庭園美術館大ホール(転載)

土方巽・生誕80年記念  HOMAGE TO HIJIKATA vol.1 舞踏・新研究フォーラム2008
2008年3月9日(日) PM2:30 OPEN PM3:00 START
東京都庭園美術館大ホール 目黒駅徒歩5分 http://www.teien-art-museum.ne.jp/index.html
会費 予約 2500円 当日3500円
〈舞踏公演〉 「淵舞い」
 出演 小林嵯峨(舞踏)石川雷太:Erehwon(音楽)
            アイカワ・マサアキ(照明)             
〈鼎談)「60年代から70年代への土方舞踏の転換のことなど」

  • 細江英公(写真家)
  • 森下隆(土方巽アーカイヴ・NPO舞踏創造資源)
  • 小林嵯峨(舞踏家)
  • ナビゲーター 河村悟(詩人)

※ 全プログラム終了後 同会場にて、ささやかな交流の夕べを予定
※ 出演者などは予定されているものです。
  都合により変更する場合もあります。ご了承ください。

  • 予約・問い合わせ 080-3547-8829 ART MIXTURE
  • 主催 舞踏新研究フォーラム   企画 三上泰男
  • 協力 アスベスト館/NPO舞踏創造資源、大野一雄舞踏研究所、細江英公写真芸術研究所、アラン・ウエスト/マスミ、NOSURI、安達がらん、昼間光城、THaNATOS6 、他

 先日中は近年では珍しい寒さでしたが、皆様にはお風邪など召されなかったでしょうか。
来る3月9日東京都庭園美術館大ホールにて土方先生の生誕80年を記念する企画が行われます。細江英公氏、森下隆氏の楽しいお話も交えまして私も踊らせていただくこととなりました。
土方先生も今生きていれば80歳ということですになるのですね。
本当に感慨もひとしおです。
ずっと以前から、日の当たる縁側で先生と二人きりでお茶を呑みながらゆっくりとお話をしたいな〜〜
と言うのが私のかなわぬ夢でしたが。
土方さんの魂の淵に皆様お集まり頂ければ幸いです。
 
"大土方祭" 
 
長靴を履いた花嫁 鶏 堕胎の準備をしている芸者が見た白日夢のなかの幻影としての狂女−ハンキコウ
幻獣 ふんいちき びっこで聾唖の少女 おしっこをする双子の姉妹 爆弾娘 カミソリ娘 灰娘 蝿娘
べっこう飴 キンカトウ 日向で溶ける老婆飴 癩 不能者 くじゃくまんだら 重い首 流れる首
まるで鱶の胎内のようだと感じたかつてのアスベスト館。
毎夜おこなわれた稽古・・・・
しかしそれは、私にとってはどれもが本当につい先日のことのようでもあります。 
記憶は遥かなる時を超えた今、新たに白日の下に晒されなければならないのかも知れません。
きっとこの土方祭を機にそれらは続々と顕れてくるに違いありません。
 土方さんの頭の後ろで動く度にゆらゆらと揺れる解けかけた髷を見るたび私はそこに、土方さんが
「自分の中に住んでいる」といつも言っていた「死んだ姉」の幻影を見ていました。土方さんにとって
姉とはどのような存在だったのでしょうか。
あの、神戸へ行ったという美しいお姉さん・・・・
それはきっと土方さんにとって全ての創造の源であり、また、その庇護のもとにあってこそはじめて真に自由にその翼を大きく広げることができた、大いなる母のような存在であったのではないでしょうか。
土方祭でこの、“土方姉”の爪の垢にでも私がなることが出来れば土方さんの魂をこの場に招ぶことが
出来るかもしれません。
どうか皆様お誘いあわせの上ご高覧くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
          2008年2月吉日   小林嵯峨